退職日まであと9日。
久々に会社のノートパソコンを開く。
受信メールが300件・・・受信に数分を要した。
辞める身なので、どうキッチリ仕事しても、恨まれたりはする。
だが、自己満足で、今後の自分がハンパしないためにも
残務を片付ける、
そして、一部の取引先には訪問できていたが、
訪問できなかった取引先に、退職の挨拶のメールを送る。
また、会社内やグループ会社のお世話になった方々へも
一斉にメールを送る。
今日は日本は祝日だが、海外拠点は営業日のようで
海外の取引先さんや、海外拠点の同僚から返信メールが
さっそく届いた、
皆さん、退職後の事も気にかけていただいているようで
本当に胸が詰まる思いだ。
この会社で過ごした5年間・・・知らず知らずのうちに、
こんなに多くの人たちと関わりを持っていたんだな・・・。
まったく畑違いの仕事をやる事になるが、人の縁は大事にしたい。
この会社へ入ったばかりのころ、私は業界でも有名なクセのある会社の
担当になった。
定年退職になる大ベテランの先輩からの引き継ぎだった。
周囲は「あいつに出来るのか?」といった、冷ややかな目線で見られていた。
案の定、私が担当して1年はてんてこ舞いであった。
しかし、1年ほどして徐々に、その会社のキーマンである購買担当者のSさん
に可愛がられるようになった。
Sさんは、その会社の社長の娘婿で、時には役員にも意見できる存在で
あった為、私もよく助けてもらった。
気にいられるまでには、喧嘩したり怒られたり、結構つらかった。
私は、その人が言っていた言葉を、時々思い出す。
「俺は自分からは絶対、人の縁を切らない。
向こうから切られまで切らない。」
その言葉通り、その人の周りには社内社外関係なく
人が集まっていいた。
以前の記事で描いた「部内改革」を行おうとした私が言うのも
なんだが、私も自分からは人の縁は切らないようにしている。
向こうが切らない限りは、人の縁を大事にしたい。
Sさんは、その後、社内の権力争いに敗れ、
私が挨拶する間もなく、会社を去って行った。
元気にしているだろうか?
また街でバッタリ会ったら、一杯ってなるだろう。
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